魔法の言葉 蛇足



金時の運転する車で自宅に帰る道すがら、後部座席でずっと銀時に悪戯され続けていた土方は、家に着いても一人では車から降りられないほど腰が砕けてしまっていた。
2人がかりで運ばれ、そのまま玄関でコトに及ぼうとする双子を怒鳴って蹴って叩いて、最後にはお願いして、どうにか寝室に移動した頃にはもうすっかり疲れ果て、できればそのまま朝までぐっすり眠ってしまい土方であったが。
当然2人がそれを許すはずもない。
分担して手際良く、土方からすべての衣類を剥ぎ取ると、銀時がごろりと仰向けに転がった。
「土方。騎って?」
もはや抗う気力も残っていない土方は、ゆっくりと銀時の上に跨った。すでに十分解されて濡れそぼっている秘唇へ、猛った肉棒をあてがう。
「んっ……」
ぬるんっ、と先端が土方の内部へ侵入を果たして一度止まった。
カリの大きさに怯んでいるようで、実は挿入の瞬間しか味わえない快感を引き延ばしているような、うっとりした表情で土方が天井を仰ぐ。
「ひぁっ!?」
「あれ? いやあ、土方があんまり気持ち良さそうだったからさ」
土方の脇に手を差し入れた金時が、ひょいっと引き上げて抜いてしまったのだ。穿たれる時に劣らぬほど強く、抜かれる瞬間も電流のような快感が走り抜け、歯を食いしばった土方がふるふるっと躯を震わせた。
「はーい。もっかい呑み込んで」
「て、めっ……」
朱く染まった目元がキッと睨みつけてくるのも色っぽい。
「くぅっ……」
ゆるゆると腰を落としたが、今度もやはりカリを呑み込んだところで止まってしまう。
いじわるを金時に任せた銀時は、何も言わずに手のひらでさわさわと腿を撫でまわしていて、その感触がなおさら土方の脚をがくがくと震わせた。
「土方ってほーんと、挿れる瞬間が好きだよねー」
「ち、が……」
「違わないって。はい、もう1回」
「ゃ、あっ……」
と、そんな遣り取りを10回以上も繰り返し。
スムーズになった抜き挿しに、とうとうずぶずぶっと根元までおさめてしまい、土方は力尽きたようにぺたりと銀時の上に座り込んだ。
「あー、全部挿っちゃったねー。気持ちイイ? …銀時、どう?」
乱れてしまった黒髪を指で梳いてやりながら、弟に具合を訊ねる。
「もちろんサイコー。熱くって狭くってヤーラシくって、いつも通り天国だぜ、俺らの王子サマん中は」
熱のこもった銀時の声に、ふるりと土方が背筋を波打たせた。
「じゃ、俺は上のおクチで楽園に連れてってもらおうかな」
髪を梳いていた手で土方の頭をちょっと上向かせると、快感に蕩けた漆黒の瞳が金時を見つめ返す。その視線だけで、金時はドクドクと股間に血液が集まってくるのを感じた。
白い指が慣れた仕種でスラックスを寛げ、力強く脈打つ金時の肉棒を取り出す。ちろちろと幾度か先端を舐めてから、大きく口を開いて喉の奥まで咥えた。
「んっ、ぐ……」
土方の口にはあまる大きさに、苦しそうに眉を寄せる顔がまた、悩ましくてたまらない。
下から銀時に激しく突き上げられてブレる小さな頭を、軽く手を添えて固定し喉の奥に向かって金時が腰を打ちつける。
「んんっ、んーんん……っ」
頭を抑えられているために吐き出すこともできず、抗議なのか喘ぎなのか、言葉にならない声を漏らす土方の唇の端から、金時の先走りの液が零れ落ちる。
「ん〜。その顔だけで何回でもイけるぜ、俺」
「いやいや、後ろからの眺めも負けてないから。乱れる黒髪と波打つ白い背中に紅く染まった項の組み合わせが絶品だって」
下からと前から。
異なる方向から違うリズムで深くを抉られて、土方の肢体が壊れそうなほどにがくがくと揺すぶられる。けれど抗議の声は金時の雄芯に遮られて出せず、制止の腕は背後で銀時に手首を握られていて動かせず、必死に眼で訴えても伝わらない。いや、伝わってはいるのだが、聞き入れてはもらえない。
「ん、ぐっ… ふぁ、んんっ……」
せめても、と押さえられて不自由な頭を必死に振ろうとするが、そのむずがるような仕種が却って男たちをたまらなくソソってしまう。
「あー、だめだー。もっと可愛がってやりたいのに土方がエロすぎてもう保たねェ」
「俺もだ… 3人一緒に、イクか……?」
「おう… 土方、いい?」
苦しげに眉間を歪ませながら、コクコクと土方が懸命に頷く。とにかくひたすら解放されたい。
「んじゃ目一杯吸い上げてね」
「ぎゅぎゅーっと締めつけてね」
無茶な希望を言うと、金時と銀時はますます激しく腰を使いだす。
「んっ!んんぅーっ!!」
「くっ……」
「うっ……」
ドクンッ、と。
約束した通り、3人ほぼ同時に絶頂を迎え、土方は上下の口に熱い精液を注ぎ込まれながらも、ようやく甘い責め苦から逃れられる、と安堵した。
しかし。
「んじゃ、金時。ポジションチェンジな」
「おうっ」
位置を入れ替わった双子は、まだまだ土方を放すつもりはないようだった。



とりあえず本番まで。ちょぴっとだけスッキリ。いや、やっぱ物足んない
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