ドリームハンター |
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「……あれ?土方寝ちゃった?」 「寝たんじゃねェ、気を失ったんだっ!」と。 悩ましい声をあげて本日幾度めかの絶頂のあと、吸い込まれるように意識を失った土方が、呑気な銀時の呟きを聞いたならきっとそう怒鳴ったことだろう。 だが生憎失神中のため、ツッコんでくれる人間は誰もいなかった。 「ちぇー。俺まだイッてねぇのになあ」 3回もイッただろ、とツッコんでくれる――以下同文。 ちなみに土方は、その倍以上の7〜8回は少なくとも達かされている。失神してしまうのも無理はなかった。 「んー、どうすっかなー、コレ」 コレ、とはすなわち、土方の中に挿れっぱなしのソレである。 どうするもこうするも、まだ結構余裕の状態なのだから(何しろ3度放った後なのだ)抜けばいいだけなのでは、と銀時以外なら誰もが考えるだろう。 試しに軽く腰を揺さぶってみたが、一向に目覚める気配はなかった。 日々の激務で疲れと寝不足が溜まっていたところに、さんざん無体をされたのだ。 土方は意識を手放すと同時に深い眠りについてしまったようである。 しかし銀時は違う。 たっぷり朝寝と昼寝と夕寝をして、ついでにスタミナ料理をたらふく食べて体力と精力を蓄えておいたのだ。これっぽっちも眠くない。 とはいえ、こんなにぐっすり眠っているのを無理矢理起こすのも忍びない。 子供のように無防備な顔をじっくり眺める機会など滅多にないことだし、今夜は諦めて土方の寝顔を堪能するだけに留めるか―― そう思って土方の中から自身を引き抜こうとして、ふと思いついた。 「挿れっぱなしでもいいよなぁ?」 一応、自分の良心に問いかけてみる。 答えはもちろん「是」 以前一度、挿れたまま寝ようとしてこっぴどく怒られたことがあるのに、懲りてないというか不屈の闘志といおうか。 ぶっちゃけ、挿れっぱなしだとどうなるのか大いに興味がある。 「やっぱエッチな夢とか見ちゃうかな?」 意識はなくとも神経が麻痺してるわけではないので、脳のどこかでは異物感を覚えているだろう。 とすれば、その感覚が無意識に作用して淫猥な夢を見させる、というのはいかにもありそうに思えた。 というか、だったら愉しい。 卑猥な夢を見て身体が反応しちゃったり表情を歪めたり身悶えたり寝言で喘いだりしないだろうか。 スゴクスゴク見てみたいんだけども。 というわけで、思い立ったが吉日、即実行。 一晩中挿れっぱなしにして土方の様子を観察するなら、今の体勢はちょっとしんどそうだ。銀時が上に乗ったままでは土方も寝苦しかろう。 なので、両肩に担いでいた脚を下ろしよっこいせと掛け声をかけて土方の身体を裏返す。 もちろん繋がったままで。 意識がある時にこれをすると、抑えきれない悲鳴をあげて強烈に締め付けてくるのだが(その後で思い切り罵倒もされる)、 「んん……」 気を失っている今は、眉間に皺を寄せて微かに呻いただけで締め付けもそんなにキツクなかった。 背後から抱きかかえるこの姿勢ならば数時間ぐらい楽勝だ。全身をぴったり密着させて、土方のどんな些細な反応も見逃さないようにする。 それにしても、こうしてただ抱きしめているとあらためて何て抱き心地が良いんだろう、としみじみ感心する。 ゴツすぎずヤワすぎず、しなやかだけど華奢じゃなく、すべすべなのにしっとりと吸いつくような肌。 しかも「中」はもっと気持ちイイのだ。 一ミクロンの隙間もなくピッタリと銀時を咥えこんで放さない。 何度も身体を繋げているうちにすっかり銀時の形に変わってしまったのか。それとももしかして、生まれた時から銀時を受け入れるためにある身体だったのか。 思わずそんな気がしてしまうくらい、土方の身体とは相性がいい、良すぎるぐらいだ、と銀時は思っていた。 土方の中に挿っていると心底落ち着く(もちろん、落ち着くだけで済まないことも多々ある) 常々、ずっと土方の中に挿っていたい、と望んでいたのだからこれは絶好のチャンスといえた。 やんわりと包み込む感触を存分に堪能し、滅多に見られないあどけない寝顔を飽きずに見つめていると、わずかに土方の様子が変わった。 (お、いよいよレム睡眠っつーヤツか?あれ?ノンレム?ま、どっちでもいーや) 期待に、土方の中で銀時がどきんと一つ脈打った。 「ん……」 途端に呼応するかのように微かに土方が呻く。 どうやら間違いなく眠りが浅くなっているようだ。 さっきまで無邪気といっていい安らかな寝顔だったのに、いつのまにか見慣れた縦皺が眉間に刻まれている。 どんな夢を見ているのか知りたい。ものすごく。 (なんかよぉ、他人の夢を盗み見れるからくりとか、天人のやつら開発してねーのかよ) こんな時こそ役に立たなくて何のための天人か、と勝手なことを考える。 あまりリアクションがないので、起こしてしまわないよう細心の注意を払いつつ、ちょっとだけ細い腰を揺すってみた。 「ふっ……」 普段よりずっと素直な甘いため息が薄く開いた唇から洩れた。 (イイッ!すんげーイイよ、これっ!) なんだか凄くイケナイコトをしてるような気になってきてドキドキする。 「土方……」 「ぎん、とき……」 耳元で名前を囁けばしっかり呼び返してくれることから、銀時の夢を見ていることが期待できる。 しかも声の響きからいってヤラシー夢を。 (ヤベ……) 血流がものすごくドクドクいってる。心臓と下っ腹のほうで。 のっぴきならない状態にまで張り詰めてしまったら土方を起こしてしまいかねない。少なくとも土方が淫夢から覚めるまでは観察に留めたいのだ。 ふと見れば、土方も少し反応し始めている。 一体夢の中で銀時に何をされているんだろう。 咥えられているのだろうか、それとも乳首を吸われているのだろうか。 あるいは後ろに挿れられてかきまわされているのだろうか。 見えないんだから、せめて分かるようなことを言って欲しいのだが。 (聞いてみっか……) 待っていても教えてくれないなら言わせるしかない。 「気持ちイイか……?」 「ん……イイ……っ」 (オイィィィ。『イイ』って言ったよ、『イイ』って!幻聴か?実は夢見てたのは俺のほうでしたってオチかっ?) 今まで言われたことがないわけじゃないが、かつてない打てば響くような土方の反応に俄かには信じ難い。 焦らして焦らして焦らして啼きながら歯を食いしばるようにして言わせる『イイ』も良いが、たまにはこんな風に素直に悦んで欲しい。 (土方本人にも聞かせてやりてェな。夢ン中じゃてめェはこんなに素直で可愛いんだぜ、ってよ) 怒りと羞恥で真っ赤になる土方が目に浮かぶ。 そんな土方を言葉で責めるのも銀時の愉しみの一つなのだ。 (夢は無意識の願望のあらわれとか言うしなァ。ホントはてめー、俺にぐっちゃんぐっちゃんに犯されんのがスキなんじゃねーの?ひどくして、ってオネガイしてみ?) きっと間違いなくムキになって否定するだろうけれど。もし普段からもたまにエッチな夢を見たりしてるとしたら(銀時だってしょっちゅう土方とセックスしてる夢を見るんだから、実は案外土方のほうもそうかもしれない)、証拠を突きつけられれば尚更焦って違うと言い張るだろう。 (よし。今度は絶対ェ録音してやろう) このシチュエーションに持ち込むには、要するに土方が気絶するまでヤリまくればいいわけで、そう考えればその過程すら愉しみでたまらない。 期待以上のエロカワイさに、銀時の野望は広がるばかりだ。 「あっん、銀時…… もっ、と……」 台詞も声も可愛すぎる。いや、いつも可愛いんだが、こんな甘えるような声でねだられたことなんてない。 「もっと、何?」 と、聞いてやろうとしたのだが、すでに夢の中で銀時に同じ質問をされたのだろうか。 「もっと、おく…… 奥、突いて……っ!」 「ぐ、ぶっ……!」 あやうく鼻血を大噴出するところだった。というか、一気に膨れ上がった性器も発射寸前だ。 まさかこんな台詞が返ってくるとは予想だにしてなかった。たぶん「触れ」とか「舐めろ」とか、そんな言葉が出てくるのだろうと思っていた(その程度だって滅多なことじゃ聞かせてもらえないのに)。 よもやこんなメガトン級の必殺技を隠していたとは。もはや瀕死の銀時である。 中で急激に銀時が膨張したせいだろうか。リクエスト通りに激しく奥を突かれまくっているらしい土方が 「アッ、アッ、アッ……!イイッ……!!」 惜しげもなく喘ぎ声をあげている。ただいかんせん、眠っているので言葉ほどには身体は動いていないのが残念だ。 きっと夢の中では、白い喉を仰け反らせ汗に濡れた髪を振り乱し、このうえなく淫らに腰を振りたくっているのだろうに―― 見たい。もう絶対みたい。何が何でも見たい。 シンクロするように二人揃って昇りつめ、同時に白濁した液を吐き出しながら、銀時は心の中で固く誓った。 目覚めている土方にも絶対同じ台詞でねだらせてやる。 そして突いて突いて突きまくって 「イイ!奥、気持ちイイ!銀時、もっと!もっと突いてっ!!」 と啼かせて乱れさせて達かせまくってやるのだ――! |
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安眠妨害反対 |
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