大人への階段 挿入篇



めりめりと裂ける音が聞こえたような気がした。
じっくりと指で掻き回し、たっぷりと潤滑剤を塗りこめていたので、実際に傷ついたりはしなかったが、未通の土方の秘処はそれほど狭かった。
「い… あ、あ……」
鋭痛のあまり、声すらも出せない土方の開きっぱなしの口元から、透明な雫が流れ落ちる。
その顔がとてつもなく淫らで、銀時はゴクリと喉を鳴らすとともに、さらに肉棒を大きくさせた。
これまでの人生で最大の膨張ではないかと思えるほどの張り詰め具合だ。
「く、ぅっ……」
増大した圧迫感に、ますます内部の窄まりが強まって痛いほど銀時を締めつける。
すぐに最奥を突き上げたかったのだがあまりのキツさに諦めて、少し慣らそうと入り口付近をゆるゆると揺すった。
「ふあっ… アッ……」
浅い位置での抜き刺しに、土方が苦痛からだけではない声をあげ、挿入時の痛みにも萎えなかった花芯からは、銀時の律動に合わせくぷくぷと愛液が溢れ続けている。
そして感じてくるにつれ、内襞が妖しく誘うように蠢き始めた。
「覚えがいいな。いいコだ……」
初めてにしてはなかなかいい反応に、髪を撫でながら褒めてやったら、強ばっていた躯からふっと力が抜けた。
素直な反応が大変可愛いかったので、ご要望にお応えしてもっと奥まで突いてやることにする。
「あ、はあっ……!」
ズブリと根元まで埋まった瞬間あがった嬌声は蕩けそうに甘い。
前立腺を捜して動くまでもなく、先ほどまでさんざん指で弄られ過敏になった部分に当たるよう、土方が無意識のうちに腰を揺らして銀時を歓ばせる。
「初めてなのにこんなに腰振って。やらしーコだね、十四郎は」
低い声で囁けば、カァッと頬を赤らめぎゅぅっと内を締めつけた。それでも勝手に動く腰は止められない。
どうやら土方は、優しくされるのが好きで、イヤラシイことを言われると感じてしまうという、愉しくも嬉しくなる体質らしい。
「やらしーコは好きだから、安心してもっと腰振ってあんあん啼いていいんだぜ?」
「んんんっ…!」
否定するように首を振りながら、けれど下肢を淫らにくねらせては悶え喘ぐ。
「ゃ、ぁ、ああっ……」
だがどんなに前立腺を擦りつけ背中を仰け反らせるほど感じても、後ろだけでイク術を知らない躯は絶頂に達することができない。
気が狂いそうなもどかしさに、涙をぽろぽろと零してのたうつ土方は、きっと腕を戒められていなかったらとっくに自らの手で扱きたてていただろう。
銀時に貫かれ、自ら腰を振りながら屹立を扱いて射精する土方の痴態は、想像しただけで血が沸騰しそうになる。
一瞬、包帯を解いてしまいたい誘惑にかられたが、それはまた次のお楽しみにとっておくことにして(図々しいことに銀時は、ここまで無体をしていながら次があると信じて疑ってもいない。土方を本気で怒らせてもいなければ、嫌われてもいないと確信しているのだ。おめでたいこと極まりないが、まあ事実その通りではあった)
とりあえず今は、もっともっと感じさせて乱れ狂わせたい。
脚を広げさせるため膝裏を押さえつけていた手を自由にするべく、銀時は両腿を肩へと担ぎ上げた。
「アアアッ!」
完全に腰が浮き、突かれる角度が変わって土方が悲鳴をあげる。
その語尾も消えないうちに上から深々と貫くと同時に、左手で花芯の根元をぎゅっと握り、右手で棹を扱きあげてみた。
「ヤ、アアァッ……!」
爆発しそうなほど膨らんだ花芯は手の中でどくどくと脈打ち、肩の上で両脚がぴんと反り返り、中の銀時を喰い千切ってしまいそうなくらいぎゅうぎゅうと締め付けてくる。全身をしならせ、ひくひくと痙攣するように震えている土方は、どれほど強い悦楽を感じているのか。
(気持ち悦すぎてつらい、なんて考えたこともなかったんだろうなァ……)
ま、俺は体験してみたいとは思わないけど、と自分が与えている限りなく苦痛に近い快感であることを棚に上げて、まるで人でなしな感想を胸のうちで銀時は呟く。
「も、や… たの…から……」
前立腺を突かれまくり、花芯を扱きたてられ、鈴口を爪で引っかかれて、それでも根元を抑えつけられて射精できずにいた土方から、とうとう泣きが入った。
むしろ、よくここまで我慢したものだと賞賛してもいいくらいだ。
「そうだ。ツライ時はそうやって、泣き言を言って頼っていいんだ。…分かったか?」
こくこくと土方が頷くけれど、ほとんど正気を失っている今、どこまで本当に理解できているのか。
「うん、いいコだ。俺は十四郎の願いだったらなんだって叶えてやるから。だから、お願いしてみな?」
声だけは優しく、だが、さんざん酷いことをしておいて何を言ってるんだ、とツッコミたくなるようなセリフを銀時はしゃあしゃあと言ってのけた。
「…お、ねが…… イ、かせ、て……っ!」
「はい、よくできました」
頷く銀時に、これでやっと達かせてもらえる、と土方が安堵したのもつかの間。
「あ… なん、で……?」
依然、根元の戒めを解いてもらえず、涙の溜まった瞳が銀時を見上げる。
「んー、せっかくだから一緒にイキたいと思ってさ。もうちょっとだけ我慢。な?」
「あ、ああっ… あああっ……!」
それから散々突かれまくり、ようやく解放された土方は、大量の精液を迸らせながら、耐え切れずに意識を手放してしまった――



「気がついたか?」
「ぎ、ん……?」
いやってほど啼かされたせいだろう。別人のように掠れた声が出た。
気を失っている間ずっと、髪を梳いていてくれたのか、なんだか頬が温かい。
「送ってく。立てるか?」
立てる、と答えたものの、初めて男を受け入れ思うさま蹂躙されたソコは、到底力を入れられる状態ではなかった。
「……ムリ」
意地や気合いだけではどうにもならず、情けない想いで弱音を吐くと、何故か銀時はとても嬉しそうな顔をした。
(ああ… しつこく頼れの甘えろの言ってたもんな……)
ぼんやりとそんなことを考える土方は、まだあまり意識が明瞭ではない。それでも、抱っこする、という銀時を頑として拒絶し、肩を借りてよろよろと駐車場まで歩く。
硝子屋の軽トラという、なんとも色気のない車の助手席に座り、発進するかしないかのうちに、再びとろりとしたまどろみに落ちかけた土方の耳に、遠くから銀時の声が聞こえてきた。
「お前んち着いたら、十四郎の部屋で第2ラウンドいくからな?」



こ、こんなもんでごカンベンを……
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