拍手はWパロかつパラレルとなっております
元ネタはつだみきよ氏の【プリンセス・プリンセス】
高校生で総悟+桂×土方の三つ巴です
Wパロが苦手・許せない、というかたは決してこの先に進まれないようお願いします









ひめひめ トシ誕篇 1



2年生に進級して、ようやく忌々しい姫生活ともオサラバだと喜んだのに。
「今年の新入生の中に、姫に相応しい人物がいない」という到底納得できない理由で、土方たちはもう一年、姫をやらされることになってしまった。

もちろん土方は大いに抵抗した。

そもそも総悟や桂はともかく、自分が姫に相応しいとはこれっぽっちも思っていないのである。クジ引きでもなんでもして一年坊主から姫を出せ、と言い張ったのだが、学園運営に関わる重要な役割をそんな適当に決められるはずがないだろう、と聞き入れてもらえなかった。

そのうえ、束の間姫である自分を忘れてのびのび素を満喫できるはずのGWだったのに、何故か今年は春のプチ学園祭を開催するなどと生徒会が言い出して、休日返上をしてまで姫をさせられる羽目になってしまった。

去年は11月頃だったのに、それじゃあ今年は秋の学園祭はやらないのかと問えば、5月はあくまで「プチ」学園祭であり、本番は秋だという。

いや、学園祭自体は春だろうが秋だろうが、一度でも二度でもどうでもいいのである。

ただ問題は、姫としての仕事が鬼のようにあることだ。
しかも来場者の対応まで含まれているので、生徒のみならず部外者にまでみっともない(と土方本人は信じている)姿を衆目に晒すことになり、それはもう耐え難い屈辱である。

冗談じゃない、絶対にイヤだと反抗して抵抗して、けれど結局土方の願いはどこにも届かなかった。



学業と通常の姫業務の合間に、学園祭の実行委員会やら新しい衣装合わせやらイベントの最後を飾る姫オンステージのリハーサルやらで、土方たちの4月はひたすら多忙を極めた。

唯一の救いといえば、忙しすぎる姫を思いやってか、あるいは殺気立っている土方に恐れをなしてか、いつでもどこでも何をしていてもどこまでも煩く纏わりついてきていた生徒たちが、心なし距離をおいて接するようになったことだった。

もちろん、土方の姿を見かければ
「おはようございます、十四郎姫!」
「ごきげんよう、十四郎姫!」
と四方から挨拶が飛んでくるのは相変わらずだったが(その度に土方は「ごきげんようってガラかよっ」とか「制服の時に姫って呼ぶな!」などと憤りを感じているのだが)その後、いつものように後ろをゾロゾロついてきては、こっちを向けだの声を聞かせろだのと騒ぐことはなくなった。

ちっとは清々したぜ、とスッキリ爽快な気分になったものの、一週間もするとなんだか生徒たちの態度が急によそよそしくなったような気がして、認めたくはないが一抹の寂しさを感じなくもない。

この一年というものずっと、殴っても蹴っても怒鳴っても懲りない男子生徒たちに囲まれていたのに、あまりにも土方の態度が冷たくて乱暴だったせいで、とうとう嫌われてしまったのだろうか。

総悟と桂は相変わらず付き纏われていて、学園祭に関してもたくさんのグループから協力を要請されていたのに(公平を期すため、姫は生徒会や姫自身が所属するグループ以外の出し物には参加しないと決められていても、あわよくば、という生徒は後を絶たない)土方だけは、どこからも声がかからなかった。

好かれたって迷惑なだけだ、嫌われてむしろ清々した、と嘯いてはみたものの、あまりにも豹変した周囲の態度に寂しさと戸惑いは隠せない。

そんな、ちょっとしょんぼりしてしまった土方を、全校生徒が心配そうに遠巻きに見守っているのにも本人だけが気づかないまま、大江戸学園春のプチ学園祭の幕は切って落とされた。



調子に乗って十四郎姫第2弾です
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